のびのびこども園

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2019年9月

2019年9月20日

なぜ、幼稚園の先生になったの

とんねるくぐりぬけ♪

 

9月18日、東京の白梅学園大学から学生さん・先生合わせて11名が見学に見えました。見学後のカンファレンスで時間が少しあまったので、学生さんたちに何故こども学科を選んだのか聞いてみました。

 

その中の印象的な言葉で、次のようなものがありました。

 

『私は幼稚園の頃、人見知りで自分から動くことができませんでした。話しかけられても答えられず、意思を表現できなかったのです。けれど当時の担任の先生が、私の気持ちを汲んでいつも友達の中に誘い入れてくれました。それがとても嬉しかった。先生のやさしさに憧れたのが、子どもと接する仕事に就こうと思った原点です。』

 

なんて美しい気持ちだろうと思います。自分が幼いころの担任の先生が好きで保育者になりたいと思ったとはよく聞くことです。でも、すっかりそんなことは忘れていました。人見知りで自分が出せず不安に思っている子どもがいるとき、「その子の気持ちに寄り添い、本人が安心するような言葉をかけ、反応が薄くても働きかけ続け、無理強いせず動き出せるようになるのを見守る」。これは、プロのテクニックともいえる対応です。しかし、子どもの立場からすると、どんなにか救いになるかということですね。

 

夏休み明け緊張が強かったけれど、徐々に担任の先生たちや友達に心を開き笑顔が増えてきたAちゃんがいます。先ほどの学生さんの15年前の姿がAちゃんに重なります。そうか、こんな感じのお子さんだったのかな、タイムマシンで気持ちを伝えるためにやってきたの?などと勝手に想像し、心の中でクスっと笑ってしまいました。

 

ただ精一杯している保育が人の職業を決定するきっかけにもなる。この重さをかみしめ、誠実に日々を送ろうと思いを新たにしたできごとでした。