のびのびこども園

Q&A

Q1. 認定こども園って何ですか?

A1. 幼稚園と保育所、両方の良いところを活かした子どものための施設です。

小学校就学前のお子さんに、保護者が働いているいないにかかわらず受け入れて、教育・保育を行います。
また、全ての子育て家庭を対象に、子育て不安に対応した相談活動や、親子の集いの広場を提供します。条件を満たした施設を県が認定します。のびのびこども園は、平成24年4月1日に幼稚園型の認定を受け、令和2年に幼保連携型認定こども園に移行しました。

教育認定で入園したお子さんも、事情が変わった場合、保育認定に変更して長時間保育を受けることができますし、保育認定で入園したお子さんが保育が必要な理由がなくなっても、教育認定に変更して卒園まで在園することができます。

Q2. 子ども子育て支援新制度に移行したのびのびこども園は、幼稚園の頃とどう変わったのですか?

A2. 大きく変わったのは、入園手続きと保育料です。

旧制度の私立幼稚園は直接入園申込・直接契約でしたが、現在のびのびこども園は市町村で教育・保育認定を受けてもらうことが入園のスタートです。令和元年からは、3歳から5歳児クラスの子供たちと 住民税非課税世帯の0・1・2歳児クラスの子供たちの利用料が無料になりました。これは国の施策で、保育料(正確には施設利用者負担額)を国費(税金)でまかない、全ての家庭の子どもたちが同じように質の高い教育・保育を受けられるようにするとのねらいで始まったものです。0・1・2歳児の保育料は、各家庭の市民税額によって決定し、多子減免(下のお子さんになるにつれ、保育料が低くなるしくみ)も適用されます。

Q3. 新制度に移行した園はみな同じなのですか?

A3. 受けられる保育サービスが少しずつ違い、実費にかかる徴収額も異なります。また、園による個性はさまざまです。

開園時間は、のびのびこども園は8時から19時ですが、市内には7時から18時の園や7時30分から18時30分の園などがあります。2号認定の主食代も、給食費として集金するところと、お米を納めるところがあります。教材費、制服代、その他実費徴収額なども異なります。入園前によくお確かめください。

保育内容や雰囲気はそれぞれの園の個性があります。このホームページでお知らせしているように、のびのびこども園は豊かな体験をするのはもちろんのこと、人と関わる力やがんばりぬく力、自己肯定感を育てることを重視しています。また保護者とのコミュニケーションもしっかりとれるよう心掛けています。園によっては、ワークブックを使った学習を取り入れているところや、自然体験を豊富に行うところ、お行儀・作法に厳しいところなどがあります。

どちらにせよ、保護者が気に入り、お子さんに合った園を選ぶことが重要だと思います。のびのびこども園が気になった方は、ぜひ見学においでになり、雰囲気を感じ取ってください。

Q4. 年度途中の入園はできますか?

A4. 定員に空きがあればできます。

3歳未満の低年齢児は定員が小さいため、年度の初めには満員になっていることが多いです。教育認定満3歳児おひさま組は年度途中の入園となりますが、前年度から入園を考えて願書を出されている方がほとんどです。ご入園をお考えの方は、ぜひ計画的にお願いいたします。3歳児以上は定員が各学年30名になるので、年度途中でも入園できることが多いです。ただ、年度によって違いがあります。転居による退園などで定員に空きができることもありますので、メールやお電話でその時の様子をご確認ください。

Q5. 幼稚園の特別支援学級は、インクルーシブ教育の流れに反していませんか?

A5. 障害のある幼児を全て定型発達児学級で過ごさせることがインクルーシブ教育ではありません。

平成26年に国が批准した国連の「障害者の権利に関する条約」には「可能な限り障害者である児童及び生徒が障害でない児童及び生徒と共に教育を受けられるよう配慮する」というインクルーシブ教育の理念が示されています。このため、保護者の中には障害のあるわが子が定型発達児学級で過ごすことがインクルーシブ教育であると考える方もいらっしゃることと思います。その点については全くその通りです。しかし、お子さんによっては同じクラスで過ごすことが本人の負担になったり、かえって力をのばす機会を奪ったりすることもあります。

学校には「教育課程」というものがあり、学年の目標やねらいを実現するための計画が定められています。のびのびこども園も例外ではありません。幼保連携型認定こども園は教育保育課程といいますが、教育保育課程を実現するために、保育者は学年の発達に合わせた保育を行います。以前のびのびこども園では、障害のあるお子さんは軽度・重度を問わず全て通常の学級に在籍させ、保育してきました。難しい課題は、本人なりに取り組めるものに変え、できない部分は保育者やクラスの友達が手伝い達成感を味わえるようにしてきました。障害の程度が軽度で周囲のお手本が刺激となり成長を見せるお子さんもいましたが、かなり無理をさせてしまったお子さんもたくさんいて、反省することしきりでした。

そして、定型発達児学級内での保育のもう一つの大きな欠点として、本人のできることと介助を得て達成していることが保護者に見えにくくなるということがあります。活動は同学年の中で本人が自信を失わないように十分な配慮のもと行いますし、行事など園外の方が大勢訪れる機会は、特に本人のできることを強調するようなプログラムにします。しかし、その背後にはきめ細やかな特別支援教育があり、日常の絶え間ない試行錯誤があるのですが、結果だけをみると、保護者は「定型発達の子どもと同じ活動をしている」姿だけをとらえ、結果、障害の受容を遅らせることにつながってしまうきらいがあるのです。私自身、障害児の親として、同じ経験をしてきました。

障害があるという理由で入園を断るとすれば、それはインクルーシブ教育の理念に反するかもしれません。また、入園は受け入れても、ふさわしい支援ができない場合もあるでしょう。しかし、関連機関と連携した十分な特別支援教育のもと、必要な個別指導と定型発達クラスとの交流を前提に、障害のあるお子さんを特別支援学級で保育することは、インクルーシブ教育の流れに逆らうことでも、障害者の権利条約に反することでもないとのびのびこども園は考えます。調整された環境のもと本人の成長を促し、お子さんの自己肯定感と身の回りの人や世の中への信頼感を育みます。共感いただける方は、ぜひご入園ください。(文責:理事長 須田 勝代)