
2020年12月16日
あおいそらにえをかこう
年長きりん組の「歌」は発表会の華と位置付けています。入園した頃を思い出して、成長した姿を見てもらうのです。幕が開いたまま入退場し、歌っている姿勢や態度にも注目してもらいます。
こうした姿が見せられるのは、6歳という世界的にも就学に適した年齢と言われる発達状態にあるからですが、子どもたちの意識が育っているからに他なりません。
「自分たちは、この園で最上学年で代表する立場にある。」硬くいうとそういうことなのですが、これは結果としてそうなるのであって、「年長だからしっかりしなさい、我慢しなさい、頑張りなさい」と言い続けてやらせてきたからではありません。
少し頑張ればできることをたくさんして、取り組む姿勢やできた姿を認められる。自己肯定感や自己効力感を十分感じ取りながらこども園での時間を重ねてきた子どもは、自信に満ち内面が姿にも表れます。(逆をいえば、そうした子どもを育てる責任が私たち保育者には求められているということです。今、襟を正しました(汗)。)きりん組の歌を聞いて涙を流す保護者も少なくありません。
ところで、「あおいそらにえをかこう」にはエピソードがあります。
今年の年長きりん組担任の近藤先生は、採用試験でこの曲をピアノで弾きました。約10年前です。この曲の伴奏は難しく、演奏に自信がある人がチャレンジすることが多いです。ピアノ伴奏曲の難易度は採否にはほとんど影響しないのですが、まだ大学生だった近藤先生が試験でこの曲を弾くのはプレッシャーがあっただろうな、と想像します。そして、みごと合格。
それから幾年月、3年間持ち上がりの学年の卒園の年の発表会にこの曲を選ぶ…この日のために、20歳の近藤歩さんはピアノの練習をしていたのかもしれないなあ、と縁(えにし)を感慨深く思う教頭でした。三学期、充実したしめくくりの時になりますように。
あおいそらに えをかこう
大きな 大きな ふね
あのふねにのって 出発だ
ぼくらの島へ
明日は 明日は
明日は ぼくらの世界だ
明日は 明日は
ぼくらの世界だ
白い雲のマストには
いっぱい いっぱい 風
飛行機雲の かじとって
ぼくらの島へ
明日は 明日は
明日は ぼくらの世界だ
明日は 明日は
ぼくらの世界だ
星のランプに 灯がともる
小さな 小さな夢
流れ星を 追いかけて
もうすぐ明日へ
ぼくらの ぼくらの
ぼくらの 世界に到着だ
ぼくらの ぼくらの
世界に到着だ