のびのびこども園

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2019年3月6日

鬼ごっこの葛藤

バナナ鬼のポーズ

 

クラスがまとまってくると、集団遊びの楽しさにみんな目覚めます。3歳児もちょうどいい難しさのルールの鬼ごっこが楽しくて仕方ないようです。今年は朝の思い思いの遊びの時間に、先生が支援につくようにしていますので、長い時間遊びが続きます。

 

写真はバナナ鬼。鬼にタッチされるとバナナになってしまい、仲間が助けにきてバナナの皮をむくと、また逃げられるというルール。バナナになってしまうというイメージがおもしろいのでしょう。ネーミングは大切ですね。考えた人は天才だと思う。

 

ある日、いつも砂場遊びをしていたAちゃんが珍しく入ってきました。Aちゃん、実は走るのが速い速い。Bくんがつかまり、泣き出します。Bくんは負けず嫌いで、つかまるのが大嫌い。先生が近づいて、訳を聞きます。するとBくん「のどが渇いちゃった(涙)」「じゃあ、お水飲んできたら。先生みんなと待ってるから」「汗がでてきた(涙)」「そう、先生のタオルで拭いてあげる」「・・・・・Aちゃんが走るのが速いんだよう(怒涙)」Bくん、3度目にして本音をカミングアウト。

 

結局Bくんは、先生の「一生懸命走ればBくんも速くなるよ。またやろう」という励ましも聞かず、今日は離脱。Bくんの学びは、知らなかったクラスの友達の個性に気づいたこと、そしてつかまることもあるし逃げ切れることもあることを受け入れていくこと。負けず嫌いのお子さんは、これがなかなか難しいのですが、この切り替えができることにより、集団で楽しめることが各段に増えます。

 

園生活は楽しいことばかりではありません。Bくんは悔しくて涙していましたが、悔しいだけでなく何か手ごたえを感じています。この悔しさを乗り越えられればお兄さんになれると。だから、きっと明日も鬼ごっこに参加することでしょう。時間はかかるかもしれませんが、気持ちに寄り添いつつ励ましつつ、時には本人に考えさせながら、気長に成長を見守りたいと思います。

 

毎日濃い学びが展開されてます。